犬の子宮蓄膿症の原因は?どんな症状で見分ける?治療法は?
2017/04/17
愛犬の生理が終わってから食欲がない・元気がない・お水をよく飲むなどの症状は色んな病気がありますが、子宮蓄膿症かもしれません。
この病気は早期発見、早期治療で完治できる病気です!どんな症状かここで照らし合わせてくださいね。
犬の生理は人間と違って生涯終わることはありません。高齢になる程発症率は高くなります。
犬の子宮蓄膿症の原因は?
・細菌感染
発情期(生理・ヒート)の時は繁殖に備えて子宮の頚部が緩み子宮内に大腸菌や細菌・病原菌が進入しやすくなって発症します。異常繁殖した病原菌に対する防御反応から炎症、炎症が酷くなって化膿し膿が溜まるほど悪化します。
・嚢胞性子宮内膜過形成
子宮内膜の増殖がホルモンなどの影響で起こり肥厚が進んだ状態が嚢胞性子宮内膜過形成です。
症状はない場合もありますが多くは内膜症から子宮蓄膿症へと進行することが多いです。
(出産経験がない、出産から年数が経っている、避妊手術を受けていない、などが発症率が高くなります。)
犬の子宮蓄膿症はどんな症状?
子宮蓄膿症とはその名の通り子宮に膿が溜まってしまう病気です。
◇「開放型」・・・子宮に溜まってしまった膿が少しずつ出てきます。生理が終わっているはずなのに、長い日数自分できれいにしているしぐさがある場合、膿が出てきている可能性があります。
◇「閉鎖型」・・・膿が外に出ることがなく、子宮にどんどん溜まって子宮が腫れ、破裂してしまうこともあります。
開放型も閉鎖型も日にちが経ち、症状が重くなっていくと、長期間子宮内に大量の膿や細菌が存在することにより、細菌が放出する毒素が血液中に侵入し菌血症から敗血症となり多臓器不全を起こし命に関わります。
・陰部から膿が出ている
寝ていた場所に膿が付いていたり、生理の時のきれいにするしぐさが目立つ。
・水をたくさん飲む、おしっこが多くなる
多飲・多尿は子宮蓄膿症の典型的な症状です。
・食欲がない
いつものドッグフードは食べないが、好きなおやつは食べる。おやつも食べなくなったら進行している可能性があります。
・発熱
平熱は38度くらいまでです。
・嘔吐
食欲がなく食べていないので、胃液など黄色い嘔吐物(泡状で粘り気があります)
・お腹が大きくなる
お腹の中で子宮が太めのソーセージくらいの大きさ(小型犬で)まで膿が溜まっている可能性があり、外見も膨れているように見えます。日にちが経ち重傷化すると、横たわって寝ている時に妊娠しているの?くらいお腹が大きく感じることもあります。
※犬が水をよく飲んで嘔吐するのは何かの病気?子宮から膿が出ていると手術の可能性も…
犬の子宮蓄膿症の治療法は?
・子宮蓄膿症は中高年犬に発症率が高いです。
・若い間は人間でも同じですが、菌が侵入しても抵抗力・免疫力があり気付かない間に治癒していることも少なくないです。中高年になってくると体力・抵抗力がなくなり、発症してしまい重症化することが多くなってきます。
・早い段階で「開放型」と気付いた場合、抗生物質やホルモン剤、皮下注射・皮下点滴などで、完治することもありますが、まれに、膿を全て出し切るのは難しい為、再発する場合があります。その場合、獣医師とご相談されることが第一ですが、手術を選択しなといけないこともあります。
・「閉鎖型」で症状が重い場合は緊急手術で卵巣・子宮を摘出するしかありません。手術をして何時間かすると、この何日間がウソのように元気になりますし、食欲も戻っていることが多いです。
子宮蓄膿症は早期発見、早期治療で完治できる病気です。早い段階で変化に気づいて獣医師に診てもらってくださいね。
まとめ
高齢になってしまってから発症すると体力や麻酔のリスクなどで手術自体できない可能性があります。
そのほか、何か持病を持っていたらさらにリスクは高くなり、手術は難しくなります。その分手術代も高くなりますね。
全ての女の子ワンちゃんに幼犬の間に避妊手術をおすすめしているわけではありません。人間でもホルモンのバランスが崩れて体調を崩してしまうこともあるように、ワンちゃんも同じだと思うので。
ただ、生理の度に症状が出たり年々発症する回数が増えていくようでしたら、手術は一時的にはかわいそうな思いをさせてしまいますけれど、この先高齢になって行く、毎回大丈夫かな?と、心配がなくなりますし、ワンちゃんも苦しい思いをしなくて元気に過ごせますね。
いつも何にも変えることが出来ない癒しを与えてくれている大切なワンちゃん^^飼い主さんの後悔が無いように色んな事を踏まえて一番良い方法を選んで下さいね。一日でも一分でも一緒に過ごしたいですものね。
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